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2014.2.6.(木)

サウンド・オブ・サイレンス

裏山にも

雪が

降りました

寒そうだな

しんしんと雪が降り積もる風景を見ていたら、僕は確かに静寂の音を聴いたような気がした。ガチャガチャとした物と物、人と人が摩擦し起こるような日々の音を真っ白に閉じ込めるように、静かに雪の夜は更けていきます。

まだ小さい子供のころ、家の周りを身の丈を超える高さで雪が積もったのを覚えている。家々の軒先にぶら下がるつららも、まだ今より大きく、長かった。真っ白くそびえる雪の壁が一夜にして現れたのを見て、僕はこの世には思いもよらぬような、信じられないようなことが起こるんだと知った。

休日の朝、まだ誰にも踏まれていないまっさらな雪野原に初めて踏み込んでいくのが好きだった。誰にも踏まれていない土地、誰にも汚されていない場所を子供らは常に探していた。ひとつふたつと深い足跡をつけて、人類史上初めてその場所に足を踏み入れた喜びをかみしめた。野原に仰向けに倒れこむと、雪は人型のベッドに僕らを受け入れた。空も木々も何もかもが真っ白で、雪は降り続いていた。はあはあと、自分の息が体内から響いてくるようだった。

子供らは大声を上げて雪野原で遊んだ。しかし僕はあの音を思い出せない。

降り積もる雪はすべての音を閉じ込めて、雪融け水と一緒に川に流れ込み、やがて海にたどり着いた。

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