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2014.6.8.(日)

タイカレー、両国、タイカレー、タイカレー

■6月3日「両国にて」

 僕は朝早くに東京に到着していて、古い顔なじみを訪問した後、友人の印藤勢氏(sei with master of ram/新宿アンチノックブッカー)と高田馬場のタイ料理屋「カオタイ」へ。ここもすっかりなじみの店で、東京に来ると必ずといって良いほど行く。ランチタイムはタイ料理のバイキングをやっていて、東京在住のタイ人も御用達の、本場の味が楽しめる。近況を話し合っているうち良い時間になったので、僕は両国へ向かった。

 東京ツアー初日は両国サンライズ。サンライズでブッカーも務めているアライ先輩の企画を、HIROSHI ASAKUSAが半分ジャックしたような形で開催された『押忍の魔法使い』。総勢10組。メインステージとサブステージを交互に20分ずつ回していく、怒涛の進行だ。アコースティック企画ながら、入場時2ドリンク制というのもあり、酔いも回って息もつかせぬライブとなった。

 

 両国サンライズに入った途端目についたのが、このビール瓶の大群だ。世界各国のビールを何十種類も取りそろえ、ひな壇に陳列されたその光景は、圧巻の一言。もちろん輸入モノなので値段が少々張るものもあるけど、思わず財布の紐が緩んでしまう人も多いだろう。サンライズ店長池田氏(MUSHA×KUSHA)のこだわり。これにはたまらず、オープン前だというのにHIROSHI ASAKUSAと飲み始め、開店するころには出来上がってしまった。

 ユッキー・クッキー・センヌッキーは新潟から。エレキギター弾き語りというスタイルで、HIROSHI氏が将来を嘱望する、新進気鋭のパンクロッカーだ。まさに初期衝動そのものといったライブだった。年数を重ねるごとに皆が忘れていった何かが、すべて揃ったようなライブだった。

 続く村男。2組目にして衝撃的なライブを見せつけられた。HIROSHI氏が「負ける要素がないくらいすごい奴」と恐れる村男の正体を、垣間見た。情念と舞台性がとぐろを巻くようなムードを持っていて、観ていて怖いとすら思ったくらいだ。こんなすごい奴がいるなんて、東京の地下世界は広い。出番が彼の次でなくてよかったと、心底思わされるライブだった。

 ラピカリウス。女性二人組ユニット。ピンボーカルと、アコースティックギター。村男があれだけ凄いライブをしたのに、動じるでもなく堂々とやり切った。この日は、ソロ/アコースティックの世界では僕より先輩ばかり。彼女らも、彼女らの活動を通じて手に入れた何かがあるのだと思ったステージ。

 石塚準也。埼玉在住のソロ弾き語りシンガー。飄々とした語り口ながら、彼からも彼独自の味がにじみ出ているのがわかる。半分も過ぎていないのに、この日は本当に濃いイベントなのだということがわかった。

 小林大輔。新潟在住の、ひとりロックンローラーだ。立派なリーゼントヘアに負けないくらい、堂々とした、また観る者に元気を与えるステージだった。本当に素晴らしい。

 ハラダミキ。普段はブラック・ベルベット・ルーシーというバンドに在籍している。存在自体に、肩の力の抜けた、凛とした空気感を感じる女性で、また観てみたいものだと思った。

 アライ先輩。パーカッションのトモロヲと2人でアライ先輩。不良学ランにサラシを巻いて、押忍の世界を突っ走る。その熱気に、会場はすっかり沸いてしまった。歌のクセが誰かに似ている…ずっと考えていたが、後に判明した。T-BOLANだ!しかしそれを本人に伝えると、よく知らないという。音楽は面白い。

 松並哲也。僕です。正直、こんな濃いメンツに囲まれて、出ていくのが不安だった。音楽に勝ち負けはない、という人もいるが、僕はそうは思わない。同じ日に同じステージに立って、同じ観客に観てもらえば、必ず勝ち負けの世界になる。時には誰の目にも明らかなほど。僕は、負けたくなかった。ガムシャラに、必死に自分のステージを終えたという印象しかない。結果の程はよくわからないが、あなたが一番よかったよ、と言ってくれた人がいた。そういうことだ。おかげで、ステージを降りた後の方が堂々としていられた気がする。笑 ナンバー1、そんな響きに用はないと思っていたが、その日だけでも誰かのナンバー1になれたことは誇りに思う。ありがとうございました。

 MIYA。山梨在住のシンガーで、THE OLIVEというバンドに在籍している。彼からも、絶対に負けないぜ、という気合い、感じましたね。それは最初に会ってあいさつした時から感じていた。小林大輔さんとはまた違った男気を感じるライブ。素晴らしかった。

 HIROSHI ASAKUSA。彼はロックスターである。特にこの両国サンライズにおいては、神がかり的な存在と言っていい。僕らがどんだけ周到に準備してシリアスにステージに臨んだところで、一発で場を持って行かれる、彼はそんな存在だ。彼をこの日の他の出演者たちと比較することは愚の骨頂だが、しかしよく聴いてみると彼の詞世界には、深いものがあるということは言っておきたい。ただの賑やかしでも、ただのパフォーマーでもない。シンガーソングライターHIROSHI ASAKUSAというものを、僕は聴こうとした。それを含めての、伝説のステージでした。本当に懐の深い、僕のソウルメイト。

 連絡もなしに駆けつけてくれた人たちもいたし、本当に素敵な夜でした。僕はまたひとつ大きくなれたような気がする。打ち上げには新宿から印藤氏とイシハラくん(DEADLY PILES/新宿アンチノックブッカー)も駆けつけてくれたし、カイモクジショウ上田やアイソレーターのオショーもいて、朝まで飲んでグデングデンで翌日に。

■6月4日「タイカレー、またタイカレー」

 翌日4日はオフでした。朝まで両国にいて、逗留している友人宅に帰宅。昼近くまで寝て、古い友人と昼食に五反田へ。何がいいかとの問いに迷わずタイ料理がいいと答え、タイ料理店で一杯やりながらグリーンカレー。その後並びのイングリッシュ風パブで飲みながら音楽話、馬鹿話。最高だ。

 晩飯は、その逗留させてもらっている宅の友人と食事、のはずが、昼間の五反田の友人に一寸笑劇の富山、そしてたまたま東京にいた井町も含めて、またまた高田馬場のカオタイに。グリーンカレーを食す。近況を報告し合って、9時過ぎくらいには帰路につきました。歳とったのかね。笑

翌日の新宿アンチノックに続く。

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