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2014.6.28.(土)

何かが変わってく夜明け

■6月24日「金沢へ行く」

 6月の『仁義なき戦い』3連戦。初日は金沢vanvanV4。正午過ぎの入り時間のため、午前中から下道でゆるゆると向かう、北陸大動脈国道8号線。もう僕にとって、生活上、音楽上かかせない道。道がドラマを生むのか、ドラマが道端に落ちているのか。それはわからないが、やってきては通り過ぎていくたくさんの車たち一つ一つに何かしらのドラマを感じながら。

 

 金沢vanvanV4は『仁義なき戦い前哨戦』でも4月にお世話になっているので、今回で2回目。もう30年を超える老舗ライブハウス。細かな点を除けば、改装も一回もしていないという。ホール内は壁という壁に今まで熱いライブを繰り広げてきたアーティストのサインや落書きが充ちている。僕はそこに誰それが立った、などということにはあまり感慨を持たないタイプだ。そういう場所とは言え、ただの場所だからだ。それに当日その瞬間ライブするのは紛れもない自分だ。しかし、ここのお客さんや箱のスタッフたちは、有名無名問わず色んなミュージシャンがそこに立つのをずっと見てきた。歴史は必ずそこにあるし、ごまかすことはできない。気を引き締めずにはいられない。

 

 この日印象的だったのが、『仁義なき戦い』を通じて初めて会った仁義メンバーたち。出雲アポロ代表の門脇大樹くん。僕と同じく、アコースティックギター弾き語り中心のソロ活動をしている。何かそれだけで勝手に親近感が湧く。お互い刺激にもなるだろう。北九州FUZEの代表、fuss×fuss(ファスファス)。3ピースロックバンド。何と北九州から金沢まで下道で16時間かけてやってきたそうだ。過酷さが売りの仁義なき戦いロード。それを超えてのステージをやらなきゃ意味がない。それは僕も同じだが、みんな大変だなあと、我ながら応援したくなる。

 

 福井CHOP店長ダニ純氏も、夕方には忙しい中、金沢まで駆けつけてくれた。しかし打ち上げなどでも率先して酒に乱れる彼のこと、お互いいい歳なので、何だか気も楽である。笑 金沢地元アクトのSLANG WORDからライブスタート。5人組。ギターも3人いて、重厚なサウンド。門脇大樹くん。サポートギターとの2人ステージ。人懐っこい人柄、確かな演奏技術、見習う点は多かった。僕にないものも沢山持っていて、勉強になる。FUSS×FUSS。ノーギミックのハードロックサウンドが心地よい。Artfilm。ここ何回かのライブを観て、ポジティブさを感じて、素晴らしい。紆余曲折の末のポジティブさ。ALiVE。まだ二十歳に満たないとは思えないボーカルの貫禄。前回観た時より数段良くなってる気がした。ふうり。この独特の空気感は他の仁義バンドで持っているバンドはない。金沢っぽいと言えばそうなのかも知れない。僕も精一杯やらせてもらいました。本番前に楽屋裏の外階段で見た金沢の夜の風景が、僕を落ち着かせてくれた。デモCD-Rもたくさんの人がもらいに来てくれたし、前回金沢でライブした時も観てくれた、という方もいて、どこでやろうと手は抜けないな、と思った。もし次回観てもらえる機会があったら、成長した姿を見せたいものだ。

 

 打ち上げは金沢の片町。福井駅前にも片町という繁華街(?)があるが、数段賑やかで華やかな印象だ。僕は打ち上げ後新潟に移動しなければならないので、アルコールは飲まなかった。独りだけアルコール抜きというのも寂しいものだが、門脇くんもノンアルコールということで何かそこでも親近感。笑 そこそこの時間で切り上げ、解散。僕はそこの近所の油そば「鳳凰」に寄り、車に戻った。疲れていて眠気も多少あるが、先に新潟に向かった方が楽だと思い、出発した。

 

■6月25日「新潟へ行く」

 暗い高速道路、そしてライブの疲れが目を霞ませる。みるみるうちに睡魔が襲ってきた。新潟は遠い。しかし無事にたどり着かなくては無理しても意味がない。無理はいいが、無茶はダメ。30台に入ってからの僕の座右の銘である、というのは冗談だが、無茶と死は等価交換も成立する。サービスエリアで休み休み向かううちに、空が白んできた。日本海は日が沈む海だ。しかし僕は日本海の夜明けの風景が好きだ。何かが変わっていく夜明けだ。遠い昔に観た、いつかの夜明けと地続きさ。すっかり明るくなったところで、体力の限界、眠気のピークがやってきて、僕はSAで少し眠った。

 

 車内の猛烈な暑さで目が覚めた。1時間も経ってない。汗だくの身体を倒れていたシートで持ち上げるようにして起こす。疲れは抜けてはいないどころかさらに身体は重さを増していたが、眠気は何とかスッキリしたようだ。車を降りて、首と肩をグルグル回す。空気が夏の濃さを増していく。暑い夏がやってくる。そんな予感とともに車に乗り込み、再び出発。

 

 順調に走り、10時前に新潟市内に着いた。汗を流すためにスーパー銭湯に行く。開店までの1時間ほど、また少し駐車場で眠る。再び暑さで目を覚まし、銭湯に入ると、ちょうど仙台のArtfilmの連中が出てくるところだった。スーパー銭湯はバンドマンのオアシスである。入り時間が迫っていたので、僕もサッと汗を流して、銭湯を出た。疲れは抜けてはいないが、気分はスッキリした。

 

 前哨戦に続いて2回目の新潟GOLDEN PIGS。3階から6階まで、ビルの中に3つのステージがある。そのうち2つを使って全19バンド+地元アクトがすべて勢ぞろいする。今日は耐久レースになると、誰もが思っているに違いなかった。オープン前、20組すべてが5階フロアに集合。さすがに圧巻だ。一体何十人いるんだ。数える気にもなれない。この日初めて会うバンドもいる。久しぶりのバンドもいる。オープニングアクトは、前哨戦に引き続きコバヤシタクローだ。彼とはこの先もきっと縁があるだろうね。今度福井でも…まあそれはいずれ。

長くなってきたので後半へ~つづく。(←ちびまる子風に)

 

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