2014.9.9.(火)

死ぬにはもってこいの週末

　９月第１週の週末は、ライブ２連戦だった。１日目の９月５日は、坂井市丸岡町にあるレストラン、「NYブランシェ」でのアコースティックライブ。春江のマロンパラダイスで知り合いお世話になっている、山内こうさんの企画。レストランということで、ビュッフェスタイルで食事も楽しめて、ビールもいろんな種類が用意されていて、そんなイベントだからか、お客さんの大半が女性客。そんなところで僕のような暑苦しいのが出てってもいいのだろうかという一抹の不安はあったものの、僕自身ビールに食事に、楽しませてもらった。

　つくづくライブってのは、特にアコースティックの弾き語りってのは、場所を選ばずいろんなところでやるべきだなと思った。どこでやっても、誰の前でやっても聴かせられるくらいじゃないと、本物の歌うたいとは言えないと思っているから。自分が評価されやすい、居心地のいい場所でしかライブしないってのは、成長できないし、そこで勘違いして満足しているようでは、そこまでなんです。

　正直きったないライブハウスで育ったような僕には、こんな女性客の多い、オシャレな、しかも食事が出るような場というのはアウェイな環境なんですよね。お客さんの反応も非常に素直だと思うよ。ライブハウスなんかと違って。つまんないと思ったらもう聴かないもんね。一般層ってのはそういう意味では、誰よりシビアです。僕はこの人たちにも耳を傾けてもらえるような歌が歌いたいね。

　料理、とてもおいしかったです。

　こんな雰囲気でした。

　この日は、出演者のブッキングにも関わりました。いろんな人に縁をつないでもらっているので、僕も誰かと誰かの縁をつなげられたらと思います。

　終わった後はお客さんのお身内がやっている近所のスナックにお邪魔して、カラオケしました。曲ですか？もちろん安全地帯ですよ！

　さてそして翌日は２日目、ここも初めての場所福井ノーサイド。福井駅前の雑居ビルの地下にあり、福井のアングラな音楽シーンを代表するライブハウスと言っていいだろう。お客としては何度も来ているし好きなライブハウスだけど、出たことはなかった。僕はそれほどアングラな音楽やってる訳じゃないし（それほどっていうか全然やね）、なぜ出演する運びになったかってのは、やはりこれも縁でして。マロンパラダイスで出会い、その後CHOPでも共演した雨ノ日ノ男というフォーク詩人がいまして、彼の口利きで出演できることになったわけ。

　しかし「アングラ」っていうパブリックイメージとは裏腹に、とても間口の広い、懐の深いライブハウスで、実は怖くもなければ誰が来ても楽しめるライブハウスなんじゃないかと思ってます。

　そんなノーサイドの楽屋は、隣の閉店したであろうスナックの店舗。ビルの外側の「スナック節子」の看板に灯りがついていたら、それはノーサイドが営業中だってこと。

　この日は弾き語り的なイベントでした。イベントタイトルがその名も『Strange Ways Here We Come』、何を隠そうThe Smithsのラストアルバムのタイトルで、僕が一番好きなスミスのアルバムなんだよね。いやあ素晴らしい。出演者も非常に濃くて、遠くは横浜や富山、大阪からもやってきていて、歌の世界はまだまだ広くて、まだまだすごい人がいるんだってことを感じましたね。音響もすごくロックで、ああ、これだよこれ！っていう感じで気持ちよく歌えました。

　２時過ぎくらいまで打ち上げで飲んでいて、僕は車に戻って寝ようとしたんだけど、ちょっと酔い醒ましに散歩でもしようかと片町の方に歩いて行くと、BarUTaの窓に明かりがついている。お店は３時までで、３時前くらいだったからそろそろ終わりだなーと思いながらも、ちょっと寄っていくかと階段を上がる。ドアを開けるとマスター野坂氏と知った顔がチラリ。ウーロン茶を飲みながら雑談していると、またゾロゾロとお客さんが入ってきた。また知った顔に会った。野坂氏がラーメンでもどうかというので、近所の中華屋から出前をとってUTaでラーメンを食べるということになった。斬新な夜だ。

　しばらくして酔いもだいぶ醒めたので、僕は車に戻って眠ることにした。

　翌日午前中も実は駅前に用事があった。駅前音楽祭をのぞこうと思っていた。だから家に帰ってまた戻ってくるのも面倒なので、僕はずっと福井駅前にいた。天気も良くて日射しも熱く、絶好の行楽日和、駅前は大変な人出で賑わっていました。狭い街でのことで、昨日UTaでも会った知り合いにここでも出くわしたり、他にも何人も知った顔に会いました。